人生初のマイカーを手に入れました!Suzuki Swiftです。

NZワーホリで農業系の仕事を狙っている場合は車はほぼマストです。都市で仕事をするにしても、やっぱり車はあったほうがより広大な自然をエンジョイしやすいと思います。

このポストでは、車購入・諸手続きのプロセスやこちらの運転事情を紹介します。



目次

探しかた・買いかた

私の条件

  • 予算:5,000NZD ~= 450,000JPYくらいを目安に

    インターネットの情報を見ていると、NZワーホリで買う車の相場は3,000NZDくらいという情報が多いですが、実際に色々見ていると3,000NZDではだいぶ難アリなものしか手に入らなさそうな印象でした(後日フラットメイトに聞いたところによると、COVID前は3,000NZDくらいでもそれなりのものは買えたんじゃないかと言っていました)。一年間安全・快適に運転できるように、また帰国前にスムーズに売れるように、それなりにきちんとしたものを買いたいということで予算設定は5,000NZDを目安にしました。

  • 製造年:2000年以降

    日本でいうところの車検的な位置づけのWoF(Warrant of Fitness)という仕組みがあります。2000/1/1より後に製造された車は一年に一回これを実施しないといけませんが、それ以前だと半年に一回しないといけないようです。ちょうどよい基準だと思ったので、検索するときは2000年より前製造のものは除外しました。

  • 日本製の日本車

    これはフラットメイトからもらったアドバイスです。日本のメーカーでも外国製のものは故障が多くて部品も高いらしいです。

  • 走行距離:20万キロ以下

    日本の感覚で「走り切った」車がこちらにインポートされてくるのかなと想像していて、5000NZDの予算設定でも20万キロ越えのものはたくさんあります(半分くらい?)。どれくらい意味のある基準かはわかりませんが、あまり走りすぎているのも不安なので検索条件に設定しました。

  • それなりにメンテナンスがされていて明らかな故障がないこと、クレイジーに汚くないこと

    前のオーナーが丁寧に乗っていたかどうかでもコンディションはかなり違ってくると思います。細かい傷・へこみ、経年による汚れなどは仕方ないとしても、明らかに雑に扱われていた形跡のあるものを買いたくはありませんでした。後述するようにワーホリのために車を買うほとんどのケースは個人取引なので、購入後も親切に対応してくれるオーナーから買うことが大事です。そういう観点でもこの条件はけっこう重要な気がしています。

探しかた

NZの中古車売買は、ディーラーもないことはないですが、基本的に個人取引なようです。こちらに来て、相当レベルの性善説を前提にした社会システムにしばしば驚かされます(家探し然り)。この感覚はいずれ、色々な人と話をしたことと私の実体験とまとめた記事にしたいと思っています。

サイトは、家探しでも使ったTrademeとFacebookのMarketplaceを使いました。Trademeだと各商品のrating(燃費、安全性など)やbackground checkが見れたり、MotorWebというサービスでVIR(Vehicle Information Report)が買えたりするので、フリースタイルなFacebookよりは信頼感があります。

オークランドでは4人に連絡して、たしか全員から返事がもらえました。対応が悪くて途中でメッセージやめちゃった人もいましたが。

買いかた

部屋の内見と同じ要領で、見学の予約を取り付けて会いに行きます。試乗できるように+うまくいけばそのまま乗って帰れるように、免許証と翻訳文を持参しました。また、あらかじめAAで名義変更の書類をゲットして、埋められるところを埋めて持って行きました。



サイトに載っていない情報のヒアリング、外観・内観のチェックに加えて、先述の通りオーナーの人柄も確認事項です。また、未確認の場合は念のため、車体番号等を確認して盗難車チェックをするとよいです1。加えて、私はしませんでしたが、できれば後述するAAのPre purchase Inspectionをする or してもらうよう交渉したいところです。

私は、用意していた質問をしたあとに軽く運転させてもらって、良いと思ったのでその場で支払い(ネットバンキング)をして、名義変更書類の記入を手伝ってもらいました。ここまでくると、あとは「はい、じゃあ乗って帰ってね」となってgood byeです。驚きのスピード感。

一番最初のホテルへの帰り道はめちゃくちゃ緊張しました。なじみのない交通ルール、教習所ぶりのマニュアル車、坂すぎるオークランドの街、思い出しても恐ろしいです。

結果

私が買ったSwiftの基本情報です。

売り手の元オーナーは世代が近そうなKiwi女性でした。訪ねていくとパートナーらしき男性と二人で洗車をしてくれていて、ビールをすすめてくるなど親切でフレンドリーでした(飲んでないです、飲酒運転については後述)。聞くと彼ももともとはイギリスからワーホリでこちらに来ていて、なんだかんだで5年こちらにいると言っていました。

  • 値段:5,200NZD

  • 製造:2006年、日本製

  • 走行距離:163,xxx km

  • 不具合:「検査」を参照のこと

  • 外観・内観:

    • 細かい傷は結構多いですが、値段相応だと思っています

    • 車内は結構汚れていたので頑張って掃除して、人も乗せられるようになりました

  • その他:

    • 5MT .. マニュアル車は売るのに苦労するかもと迷いましたが、やっぱり運転して楽しい車に乗りたいし、運転する機会が多くなりそうなNZワーホリはそのいい機会だと思って決めました

    • タイミングチェーン .. これまで全然知らなかったですが、中古車をみるうえで重要なエンジンの部品の一つです。ベルトかチェーンか、ベルトの場合は交換履歴はどうかの確認はマストです。出品情報で書いてくれているケースも多いですが、エンジンの型式がわかればネットでも簡単に確認できます。

    • 直近にフロントタイヤ交換、ブレーキパッド交換、オイル交換などメンテナンス済み

    • 6年前に日本からインポート、NZでのオーナーは1人

諸手続き

購入の翌日、ホテル近くのAAに出向いて以下の手続きをまとめてやりました。



名義変更

買ったときに記入を手伝ってもらったやつです。すぐ終わります。プレートの番号と自分の名前が書かれたカードをもらったけど、意味・使い方はよくわかりません。

免許証書き換え

こちらもあらかじめ書類をゲットして記入+必要書類を準備して持って行きました。



ネットには「住所を証明する書類が必要」という情報もあり、そんなものはないのでどうしようと思いましたが、結果必要ありませんでした。免許証に住所を記載するかどうかを選べて、「する」とした場合は必要なのかもしれません。

その場で目の検査をします。中心視野に並んでいるアルファベットを読んでいくのと、周辺視野で左右どちらの点が光っているかを聞かれました。目の検査をパスすると写真を撮られます。髪の毛もっとちゃんとしていけばよかったです。

これらの手続きと支払い(26.4NZD)を済ませたら、仮の運転許可証をもらえます。有効期間二週間で、失効までに本物の免許証を郵送するからと言われて、一週間くらいで届きました。

届いた免許証を確認すると、バイクの免許(Class 6)が記載されていないことに気が付きました。「申請書類にはチェックを入れていたし、翻訳文にも書いてあるのに」と問い合わせの電話をしたところ、「もう一回AAに出向いてきちんと伝えて再発行してもらって」という残念な回答でした。こちらでバイクを運転する予定はないので、今のところは面倒だし行かなくていいかと思っています。Class 1(普通車)以外の免許が必要な人は、書き換え申請時によくよく確認しておくことをお勧めします。

AAメンバーになる

名義変更の手続きをすると、AAメンバーになりませんか?と勧誘がありました。ロードサービスが1年に6回まで無料になったり、AAの各種サービスを会員価格で受けられます。また、ガソリンスタンド・スーパー・レストラン・宿泊施設など多くのパートナー企業で割引や特典あるみたいです。初年度会費が99NZDで、ペイするかわかりませんがメンバーになってみました。

こちらもその場では仮のカードがもらえて、後日免許証と一緒に本物の会員証が届きました。

保険加入

NZでは、対人事故はACCという政府機関が医療負担を補償するため、個人で任意保険に加入することはありません。 対物事故についてはAAの保険に加入する人が多いようで、私もそうしました。

補償内容と免責額(Excess)を選んで見積もりを出してもらい、結果、保険料は年間約430NZDでした。英語で保険の話は難しかったですが、窓口の人がGoogle翻訳で訳しながら説明してくれました。文の途中で改行が入っていたりで、それでもよくわからんこともありましたが。。

できればお世話にならないよう安全運転に心がけて、カーライフをエンジョイしたいと思います。

検査

AAのサービスの中に「Pre purchase Inspection」というものがあります。一般的・包括的な113項目のチェックで、AAメンバーであれば184NZD~=16,560JPYでやってもらえます。私は近々にフラットへの入居を控えていてなるはやで足が必要だったので、購入前にはせずに購入後しばらくたってから自分で予約してやりました。よくないですね。

サイトから店舗と日時を指定して予約・支払いをして、現地に運転していきます。作業自体は1時間かからずに終わって電話があり、メールでレポートのpdfが送られてきました。



画像のように、各項目が「OK」「WoFに通らない可能性あり(やばめ)」「検査・修理が必要(ちょいやばめ)」「経過観察(あやしめ)」「該当なし」に分類されて、やばめ・ちょいやばめ・あやしめな項目はその報告が載っています。現地で担当者にいくつか質問をしましたが、「なんかがおかしいけど詳しくはわからん!メカニックに行って!」とあしらわれました。細かいサポートは期待できない広く浅い確認だとおもっておくとよさそうです。

私の車は、以下ような問題を報告されました。

やばめ

  • 右前輪のホイールが遊びすぎ

ちょいやばめ

  • 右前輪のドライブシャフト(CV boot)のグリス漏れ
  • エンジンランプ点灯(O2センサ不具合による。前オーナーの検査結果から既知)

その他

  • バッテリー交換推奨(CCAというのが低い?)

NZの交通ルール

日本と同じ左側通行で運転しやすいと言われていますが、それとは別に混乱する要因はいくつかあります。

  • 信号機 .. 直進用以外に、右左折用の矢印にも赤青黄色があります。青信号だからとうっかり右折しそうになるけど右折の矢印は赤だった、みたいなことに気を付けないといけません。あと、日本の信号であればなんとなく変わるタイミングが読めますが、こちらのリズムにはまだ慣れておらず油断ができません。

  • ラウンドアバウト .. 時計回りの環状交差点です。ウィンカーを正しく出すのがまだ難しいですが、ちょっとずつ慣れてきました。

  • 有料道路 .. まだ入ったことはないですが、ゲートなどはなくしれっと始まってしれっと終わるらしいです。オービス的なシステムでナンバーを検知していて、使用後何日かのうちにWebで支払いをしないと追加料金が発生するとか。怖い。

逆に、実際に運転していてよいと思うところは、法定速度が一律50km(指定がある場所を除く)で多くの人が結構これに忠実なので、スピードについてあれこれ気にする必要がないことです。

ほかにNZの運転事情で驚いたことがふたつあります。

  • “ある程度”の飲酒運転はOK .. 自分がしないのは当然として、夜おそくはできるだけ運転しないようにするとかで事故やトラブルに巻き込まれる確率を下げる心がけをしようと思います。

  • 教習所がない .. 多くの人は家族・知人から運転を教わるそうです。民間のサービスもあるけどメジャーではないようです。

これから

仕事をはじめてお金ができたら、近所でお世話になるメカニックを探して、検査で指摘された点を詳しく見てもらって、優先度をつけつつ修理をしていきたいと考えています。報告された問題以外にも、リアワイパーのゴムがめくれていたり、サンセンサーが壊れていて?オートライトがきかないなど、細かい不具合はちらほらあるので暇にはならなさそうです。幸い、NZにはなぜかSwiftがめちゃくちゃ多くて、部品は比較的手に入りやすいんじゃないかと期待しています。

目下の悩みは、ガソリンがめちゃくちゃ高いことです(230JPY/Lくらい)。コロナとウクライナ戦争の影響で跳ね上がったのが少しずつ落ち着いてきているとのことですが、政府の補助金が半年前に終了したみたいで残念です。政府としてはEVを推しているようで、Teslaを買う人が増えてきているという話も聞きました。ちなみにこちらでは、ガソリン(Petrol)は91(レギュラー)とか95/98(ハイオク、プレミアム)と呼ばれています。