先日、母がはるばる島根県の実家から遊びにやって来ました。私がワーホリに行くと伝えた頃から「せっかくだから初めての海外旅行に挑戦してみたい」と楽しみにしていたので、無事に実現できて一安心です。

以下、私たちの4日間の旅の記録に沿ってオークランドの見どころを紹介します。仕事のためにNZのこと・オークランドのことを一生懸命勉強しているので、その学習発表もかねて頑張って書きます!

目次

Day 1 - 🏛🛍

初日は残念ながら一日中大雨でした。

まずはオークランド市街地(CBD)のシンボルでもあるSky Towerにのぼってこれから観光する場所を紹介しようと思っていましたが、きっと何も見えないので別日に行くことにしました。



CBD近くのホテルに荷物と車を預けてゆっくりランチをしてから、オークランド戦争記念博物館に向かいました。「戦争記念」という名前は、もともと第一次世界大戦のヨーロッパ遠征で戦死したNZ軍兵士を追悼する目的で建てられたことに由来します。当日は4/25のANZAC Day1という祝日が近かったので、シンボルアイテムである赤いポピーのワッペンがたくさん飾ってありました。

展示は戦争関連以外にも、先住民族であるマオリの文化やNZの自然科学など充実していて、しっかり全体を見て回るには2~3時間は必要です。オークランド観光ではマストなチェックポイントだと思います。ちなみに市民は無料で入れます✌


Kidsと母の鳥のさえずりボタン争奪戦


博物館の近くに、

  • 南半球で一番大きいステンドグラスで有名な「ホーリー・トリニティ・カセドラル」
  • NZ固有種であるカウリの木造建築で有名な「オールド・セント・メアリーズ」

という二つの教会が並んで建っています。歴史的にも面白く素敵な雰囲気の教会なのでぜひ立ち寄りたかったですが、残念ながらどちらも閉まっていて入れませんでした。

CBDに戻って、お土産店を回ったりして夕食まで時間をつぶしました。余談ですが、こちらでの困りごとの一つがカフェの閉店時間が早いことです。大概の店が15時頃で閉店してしまうので、「夕方ちょっと時間があるからカフェで時間をつぶそう」というのが難しいです。

夕食には、おそらくほぼすべてのガイドブックで紹介されているであろう超有名店「Oyster & Chop」を予約しました。私にとってはこんな機会がないと来れないような上等なお店なのでチャンスを活かせてよかったです。私は牡蠣が苦手なのでサーモンのおしゃれプレートを頂きました。NZのサーモンは脂がしっかりのっていてとろける感じです。



レストランを出るころにはようやく雨があがって、帆の街 / City of Sailsの夜景を眺めながらホテルまでよい散歩ができました。

Day 2 - 🐓🏡

二日目は「ティリティリマタンギ島」という面白い名前の島にバードウォッチングに行きました。過去に農業利用などによってほとんどの植生が失われた歴史を持つ島で、1984年から森林の回復プログラムがはじまり、現在は絶滅危惧種の鳥類の保護区域として厳重に管理されています。

私は二月に一度行ったことがあり、そのときは長くNZに住まれている日本人の知り合いの方に誘ってもらって手配やガイドをしてもらいました。そのときに島が大変気に入ったという話を母にしたところ反応が良かったので、今度はナビゲータとして二度目の訪問となったという運びです。

一番の心配事だった雨はほとんど降らなくて助かりましたが、森が開けた場所は風がめちゃくちゃ強くて寒かったです。

色々な鳥がたくさん見られましたが、この日は特に「カカリキ」という小さいインコのような鳥に何度も遭遇してラッキーでした。個人的には、めちゃくちゃ小さくて軽い「ライフルマン」というかわいい鳥を見つける目標があるのですが、二回の訪問でまだ達成できていません。ライフルマンに出会うまでは日本には帰れないというひそかな意気込みさえあります。


絶滅したと言われていた飛べない鳥「タカヘ」、と母


お昼ごはんにはNZの大手寿司チェーンの巻き寿司(普通に美味しい)と、Twitterで見かけて気になっていたDear Deer Coffeeという日本人の方がされているお店のどらやきを持って行きました。



フェリーで本土に戻ってきて、この日(と三日目)は我が家に泊まってもらいました。言葉がほとんど通じないにもかかわらず、快く母の招待を受け入れて優しく接してくれたフラットメイト二人のホスピタリティがとてもありがたく感動しました。


プレゼント交換タイム


この日のディナーで前回の自炊記事で紹介したシェパーズパイを作ってふるまったところ、結構気に入ってくれたみたいで準備した甲斐があったというものです。ちなみに母には、NZでは一家に一冊とも言われるレシピ本「Edmonds Cookery Book」をプレゼントしました。フラットメイトにもおすすめを書き出してもらったりもしたので、がんばって英語を解読して日本でもNZの家庭料理に挑戦してほしいと思っています。

Day 3 - 🍷🐏

三日目は、ワイナリーx3、手芸屋さんx3、スーパーマーケットx2を巡るドライブデーにしました。

NZにブドウの木が植えられ始めたのは19世紀前半で、国としてのワイン造りの歴史は浅いですが、1980年ごろから世界的にも評価をされはじめて急速に存在感を高めてきたそうです。

オークランドは主要なブドウの生産地というわけではないもののワイナリーが有名な観光地がいくつかあり、我々はそのうちのひとつの「クメウ地区」に行くことにしました。職場のワーホリ仲間にオススメしてもらった以下のワイナリーをまわってテイスティングやランチをしました。

  • Coopers Creek Vineyard
  • Soljans Estate Winery
  • Westbrook Vineyard & Winery


前述のNZワインが世界的な評価を得始めるきっかけになったのが「ソーヴィニヨン・ブラン」という白ブドウ・白ワインで、現在、国内のブドウ生産量全体の6割以上をこの品種が占めています2

私は日本で白ワインはほとんど飲まなかったビギナーですが、こちらに来て飲む機会が増えてハマりつつあります。今のところ好きなのは「ピノ・グリ」という品種で、料理に合わせやすいマイルドな味が気に入っています(NZワインは酸味が強いものが多い気がします)。

赤ワインではその「ピノ・グリ」の変異元である「ピノ・ノワール」が有名で、生産量第2位で割合が16%です2。ライトボディでがぶがぶ飲んじゃう危ないヤツです。


続いて、ウールの毛糸が買いたいという母のリクエストにより手芸屋さんをまわりました。くるくるの角が特徴のメリノ種という最高品質の羊のものだと、50gのひと玉が10ドル(~1000円)以上もして衝撃的でした。毛糸玉いくつかと鳥の模様がかわいい布をお買い求めだったので、何ができあがるか楽しみにしています。





最後はこちらのスーパーマーケットを体験してもらって帰宅しました。



この日の晩御飯には「キウィディップ」(オニオンスープの素とリデュースドクリームというのを混ぜて作る国民的ディップソース)や「パブロヴァ」(焼きメレンゲとホイップクリームのお菓子)などNZらしいちょっとした出し物をいくつか用意していましたが、昼からお酒も飲んでさすがにお疲れだったようで早めのお開きになりました。

Day 4 - 🐘🗼

ようやく気持ちの良い快晴になった観光最終日の4日目は、まずオークランド動物園にキウィを見に行きました。2日目に行った島にもいるにはいるみたいですが、夜行性なので見つけるのはほぼ不可能だそうです。NZ全土で言っても野生のキウィと遭遇するのはかなり難しいと聞いています。

スクールホリデーシーズン中だったので、動物園は子供の団体やファミリーでかなりにぎわっていました。キウィの暗室は混んでいて騒がしいと見つけられないこともあるので心配しましたが、ガラスの目の前まで来てくれてじっくり観察できました。



キウィ以外のNZ固有の動物では、「カカ」(オウム)や「トゥアタラ」(和名はムカシトカゲ、面白い生態をたくさん持っている興味深い爬虫類)などが見れました。10ドル紙幣に印刷されている「フィオ」という絶滅危惧種のカモのコーナーがあるのですが、何度かの訪問でまだ一度も姿を見ていません。

動物園で私のイチオシは、一番奥の方にある南アメリカのリスザル・シシザルエリアです。小さいおさるさんがこちょこちょ動き回っているのがかわいいです。

動物園の後は初日のリベンジでSky Towerにのぼりました。オークランド中心部には50以上の休火山が点在していますが、標高は一番高いもので196mしかなく(山というより丘という方が日本人にはイメージしやすい)、遠くまで視界の開けた景色がいろいろな場所で楽しめます。



ニュージーランド最後の晩餐は、初日の「Oyster & Chop」と同じく有名店の「オキシデンタル」にしました。昼夜とも普段使いできるリーズナブルでいい雰囲気のお店です。ビールとグリーンマッスル(ムール貝)が特に有名ですが、この日食べてみたチキンシュニッツェルもとても美味しかったです。



このあとはシティのホテルで一泊して、翌朝無事に日本へ帰っていきました✈

さいごに

英語・長時間移動・天候など不安要素はいくつかありましたが、ほぼ計画通り元気に楽しんでくれたようでよかったです。そして個人的には、こちらでも平和に楽しく暮らしているところを見せて安心してもらえたことが一番の親孝行になったかなと思います。

日常に戻った我が家では、日本から持ってきてもらった花札でよくこいこいをして遊んでいます。大学生のときに留学生にウケが良かった記憶があったのでチョイスしてみたら、しっかり刺さったようでうれしいです。



日本酒も持ってきてもらったので、Red squirrelくんと近々天ぷらパーティーでもして開けようかと話していて楽しみです。